7月15日(日)、EVERWINレーシングチーム所属、『BLACKY』さんが、またまた、ロードレースに参加され、『3回目のロードレース体験談!』を書き込んでいただきました。今回は、恐怖のヒルクライムロードレースです!関西の屋根!奈良県大台ケ原、上北山村河合からスタート。全長35km、標高差1240m、10%の勾配がいくつも続く、考えただけでもうんざりするようなコース設定です。無謀にも『BLACKY』さんは、『チャンピョンクラス』にエントリーされ、アマチュアのトップレベルを体験されてます。このコースレイアウトを考えると、2つの方法が考えられます。1つ目は、スタートからダッシュし、先頭集団に食らいつき、持ちこたえる所までつき切り、好タイムを出す方法、2つ目は、軽めのギヤを使い、好タイムは期待できませんが、自分のペースを作り、黙々と上る方法とがあります。無謀にも『BLACKY』さんは、前者で挑戦されました。EVERWINレーシングチームではこのような活動をしております。クラブ員募集中です。詳しくはご連絡下さい。皆さんも一 緒に楽しくがんばりましょう!

>>2001/07/15 大台ケ原ヒルクライム・ロードレース報告書!


BLACKY3回目ののロードレース日記!
『大台ケ原ヒルクライム』No1
地獄のヒルクライム 第一話「いざ!地獄のレースへ!」
投稿者:Nさん  投稿日: 7月17日(火)17時05分30秒

ロードレースに乗り出し、本格的にレースに参加し始めた今シーズン。
まだ4ヶ月目というのに、早5レース目になる今回のレースは、関西の屋根「大台ヶ原」である。
大台ヶ原と言えば、国立公園に指定されるほどのすばらしいトウヒの原生林が有名で、世界でも有数の多雨地帯としても知られている。
昭和40年代、伯母峰トンネルから頂上の大台ヶ原駐車場まで開通したのを期に、それを利用して年間何万人もの登山、観光客が壮大な自然を堪能している。
そしてそのドライブウエイこそがこのレースの主戦場となるのだ。

標高1600mを越える大台ヶ原駐車場に設定されたゴールを目指し、麓の上北山村河合からスタート。
全長35km、標高差1240mの考えただけでもうんざりするようなコース設定である。
距離が長い上に、10%を越える上りがいくつも点在。その上、疲れた脚を休ませたいのについついぐいぐい踏んでしまう(笑)ちょっとした平地や下りがあるなど、競技者いじめとしては、なかなか凝ったコースではないだろうか。(笑)
果たして壮大な景色を楽しみながらレースができるのか?
初めて経験する(といってもここまで4戦、どれも初めてなのだが)ヒルクライムレースという特殊なレースに、期待半分、後悔半分で奈良県の山奥に乗り込んだ。

現地では2ヶ月前に一度試走を済ませてあった。
その時のタイムは2時間2分
大概しんどいコースであることは良く分かっていた。
加えて今回のヒルクライムレースは第一回ということもあり、一体皆がどれくらいのタイムで上るのかも見当が付かない。
「ヒルクライムのレースにでようなんて思う人は、平地のレースにはあんまりでないと思いますよ。練習方法が全然違いますからね」
店長はそう言う。
つまり、本物の「坂バカ」が集まるレースらしいのだ。
そんな猛者を相手にレースになるのだろうか。
すでに2時間2分という結果はでている。
完走は十分可能だ。
問題は本番でどれだけタイムを縮められるかだ。
ここ2ヶ月遊んでいたばかりではない。それなりに練習(平地の‥‥)もして、レースも(平地のね‥‥)も経験している。
出来れば15分、最低でも10分は縮めたかった。
とりあえず1時間45分から50分というのが当面の目標だ。
しかし現実は甘くなかった。
ヒルクライムレースに出ようなんて思う人は、ほんまに「坂バカ」だった。

私は「チャンピオンクラス」で出走することになった。
はっきり言ってなんでこんなクラスで出走してしまうのだろうか(爆笑)

「そんなんお仕事の関係で参加されるのでしたら、なにがなんでもチャンピオンでしょう!ほんで玉砕覚悟で先頭に出な!」
店長に申し込みを相談した際、無責任にもそう断言されたのだ。
実はこのレース、私の仕事の取引先の方からの紹介で参加を決めたレースだったのだ。
その方々もボランティアで前日から現地入りされ、コース各地で警備をされるのだ。

「チャンピオンクラス?」

いくら取引先のつきあいとは言え、どう考えてもほんまもんの坂バカしかいないことは容易に想像できたのに(笑)
(キナンマルイシの三浦選手と一緒のカテゴリで走ったことだけを思い出にしよう。)

つづく

BLACKY3回目ののロードレース日記!
『大台ケ原ヒルクライム』No2
地獄のヒルクライム 第二話 「地獄の和佐又ヒュッテ」 
投稿者:Nさん  投稿日: 7月17日(火)17時45分42秒

7月14日(土)午後5時
宿泊施設である「和佐又ヒュッテ」に到着した。

途中、
ほんまに到着できるのか?
「道まちごてないか?」
店長は何度も車を停め、私に確認した。

「大丈夫です。一本道ですから」
そう答えたものの、実のところ不安だった。
それほどヒュッテまでの道のりは険しく、急坂で、道は悪く、崖崩れは有り、そして長かった。

そうしてようやく到着した和佐又ヒュッテは、まさに登山客のための山小屋。
先ほどまで降り続いていた雨もあがり、眼下には壮大な大台の峰がつらなる絶景のポイントにあった。

早速、夕食だ。
Sさんはエネルギーをたくわえな!とご飯を大盛り3杯も食べた。

実はその日、私の38回目の誕生日。
ということではないだろうが、予想通りコテージに戻ると『宴会?』が始まった(笑)
E氏談さんはなぜか(笑)焼酎を二升持参していた。

あとは想像にお任せしよう。
簡単に説明すると、
1)あいうさんがかけつけ焼酎一気三杯をした。
2)あいうさんが兄弟の面白い話を暴露した。
3)あいうさんが部屋のゴミ袋を一人で消費した。

ということだろうか。
詳しい内容と他に何かあれば、現地にいらっしゃったE氏談さんに報告をお願いしたい!

女の子たちと子供達と私は、M木さんたち後発組を待ちながら天体観測としゃれこんでいたのであった。
ああ、あいうさん。
ほどほどにしときや。

つづく

BLACKY3回目ののロードレース日記!
『大台ケ原ヒルクライム』No3
後悔先に立たず 転ばぬ先の25T 第三話 「地獄のスタートダッシュ」
投稿者:Nさん  投稿日: 7月18日(水)14時16分48秒
レース当日、朝4時半。
夜も明け切らぬうちにSさんの起床命令が下る。
あいうさんは昨日の宴会が確実に響いている表情だった。

朝食を食べて下山。
6時前にスターと地点の駐車場に到着し準備を始める。

ばたばたとしながらも気が付いた点を列記していく。

1)Sさん、エアロジャージを忘れる。一時はタンクトップで出場を決意。
2)あいうさん、川辺に座り込みたそがれる。
3)店長、「あいう君!レースでるんか?でんのか?」と叫びながら、あいうさんの自転車を車のキャリアに上げたり降ろしたりしている。


いよいよスタート地点へ。

チャンピオンクラス先頭には当然キナンマルイシの招待選手たち。
司会者がマイクでコメントをもらっている。
その横にビギナーYさんが自転車につっぷして精神統一。
司会者は他の選手にもコメントをもらっていたが、Yさんだけ避けていた(笑)
ただ単に、顔の色がドス黒く、怖かっただけかな?(笑)
さあスタートラインへ。
わがエバーウインチームからは、6名出走。
ビギナーYさん、Sさん、O崎さん、M木さん、あいうさん、そして私だ。

号砲と共にチャンピオンクラスの54名が出走した。

レースは序盤から時速47km/hのハイスピードになった。
「うそやん‥‥(涙)」
この時の先頭集団にはSさんYさんが食らいついていった。
しかしわずか2km地点で先頭集団から切れてしまう。
『早くもレースになってないやん』(涙)
あとはパラパラと出会う選手達と合流しながらゴールを目指す。

スタートから6km地点。
100m先に、どう考えても『終わっているYさんの蛇行?』を確認。
Yさんは後ろをちらちら見ている。
『早く来い!』ということなのだろうか。
しかしこちらもいっぱいいっぱい。
なかなか追いつけないでいたところ、Yさんは後からきた2、3台に合流したようでそのまま見えなくなってしまった。

その後這々の体で伯母峰トンネル前に到着。タイムは32分。
試走のタイムが35分だったので、とりあえずはなんとか目標クリアか。
長さ1.5km程のトンネルを抜けると、いよいよ坂本番、ドライブウエイだ。
ドライブウエイと言っても、まるで小さな林道である。2台の自動車がすれ違うのがやっとという場所すらあるのだ。
この道、最初がきつい。
10%近い勾配が3km延々続くのだ。
一気に速度が落ちる。
その坂を時速12km/h程度でのろのろと上っていると、突如後方から「シャーシャー」という軽快なチェーンの音が聞こえた。
「え?」
振り返る間もなく、猛烈な速さで選手が追い抜いていった。
ゼッケン100番台。
なんとわれわれチャンピオンクラスより6分遅れで出発した一般クラス(ジュニアの部)の選手だった。
「ひえー!チャンピオンの面目丸つぶれ!(そんなもんもとより無いが>笑)」
その驚きが消えきらないうちに怒濤のごとく選手たちが私を追い抜き始めたのだ。

抜きつ抜かれつ

そんな言葉は今回のレースには無かった。

つづく

BLACKY3回目ののロードレース日記!
『大台ケ原ヒルクライム』No4
最終話 「地獄のフニクリフニクラ」
投稿者:Nさん  投稿日: 7月21日(土)09時46分42秒

ひたすら抜かれ続ける!
肉体的にも過酷なレースに、これは精神的にこたえた。(涙)
今回のレースの参加者はチャンピオン入れて400名。
あと何百人に抜かれるのだろうか?ううう。
陰鬱な気分満載であった。

伯母峰トンネルで合流したM木さんは先に行って見えない。

給水ポイントで水をもらってぐいっと飲み干す。
時計を見ると52分経過。
「あと1時間近くははしらなあかんのか‥‥ええい!ままよ」
それにしてもひたすら上りというレースとはこんなに辛いものなのか。
ペダルを踏むもののスピードは一向に上がらない。

あと15kmの看板!

きっときれいな景色が眼前に広がっているのだろうけれど、それを楽しむ余裕もない。

後ろからO崎さん
しばし合流する。
しかしぐいぐいと安定感のあるペダリングのペースに付いていけなくなり脱落。
O崎さんも彼方になってしまった。

それからしばらくして後ろから数台の選手が固まってやって来た。
「なんとかこの後続に付いてゆこう」
スピードをあわせ最後尾に付く。
おおーおー、スピードが上がる、上がる。
びっくりするぐらいペースが上がった。
「これは凄いな」
感心しながら付いてゆく。
先に行ったO崎さんに追いつく。
O崎さんは携帯食のバナナをほおばっているところであった。

しばらく走ったところで、あまりひぱってもらってばかりというのも悪いなと思い、前に出る。
とたんにスピードが落ちた(笑)
「あ、あかんやん!」
結局、その集団にもおいて行かれる羽目になった。
また一人旅だ。

またもやO崎さんにかわされる。
「そろそろE氏談さんがきまんな」
O崎さんはそう不吉な言葉を言い残して先へと消えていった。

残り5km!
ここから急に下りと平地が1km程続く。
疲れた脚を休ませたいところだが、タイムを稼ぐため一気にギアをあげる。
時速50km/hでる。
速い速い!ゆっくり走っている選手を数台抜かす。
おおーええ感じ。
そしてまた上りに入る。
先ほどの速度からがたーっ!と10km/hまで落ちた(笑)
おまけに脚が妙にだるくなってしまってよけい辛い。
先ほど抜かした選手にまた抜かれ出す。

残り3km!
少しでも軽くするためボトルに残っていた水を捨てる。
このあたりはジロデイタリアなどの解説でしゃべっていた市川さんの受け売りだ(笑)
しかし1km程走ったところでのどが渇いてきた。
なんも全部水を捨てんでも、一口くらい残しとけばよかった。
後悔先に立たず。

その時、どこからともなく楽しげな歌声が聞こえてきた。
『いこういこう火の山へ〜いこういこう火の山へ〜‥‥』

もしや?
後ろを振り向くと、知らない選手をコバンザメのように引き連れてE氏談さんの登場。
12分後からスタートした一般クラスであったため、この時点で12分差がついていた。
『き〜ま〜し〜た〜で〜!』
E氏談さんは、そういうとそのままのペースで知らない選手を引きずって上っていった。
「なんでそんな知らん人を連れて行くの!僕つれていってや!」

残り2kmをきったあたりから山の上から歓声が聞こえ出す。
いよいよ山頂に近い。

残り1km!
Fねえさんが見えた。かなり興奮していた。
「いやーっ!きたきたーっ!E氏談さん前におんでー!すぐそこにおるでー!」
「わーっとるわい!さっき抜かれたんじゃ!」
とまあこんなこと書いたが、ほんまに応援って有り難いもんです。
興奮のあまりデジカメで撮影するのを忘れなければ‥‥
(本当は、昨日の酒が残っていたちゅう噂・・・?)
さあ!残りわずかの力を振り絞って山頂ゴールを目指す。

あとコーナー一つ!
「金髪せんせーい!がんばれー!」
なんで知ってんねん!?
お!うちの息子や!よっしゃ!お父ちゃんがんばってるでー!
ダンシングで最後の坂をクリア。

そして遂にゴール!
地獄の大台ヶ原は終わった。

それにしてもこのレース。
上北山村の方々の努力には頭が下がる思いだった。
村をあげてのボランティア300人体勢。
危険な場所には必ずコーンをたてて係員が注意を促す。
沿道には惜しみない拍手と声援。
なにより僕が感動したのは、下山コースを通ってスターと地点に戻ってくるときにも集落ごとに住民の方々が出迎えてくださっていたこと。
子供達は「おつかれさま」とかかれたプラカードを持って大声で声援を送ってくれた。
うーん
猛烈に感動。
自転車で村おこし。
頂上では「もう来年はやめとこ」と思っていたが、降りてきたときには「よーし!来年もチャンピオンクラスやー!」と息巻いていたのだ。
しかし、出してもらえるのか?チャンピオンクラス(笑)



追記:下山の時、われわれのグループの先頭を颯爽と引っ張っていたのはあいうさんであったことを付け加えておこう。